「大学院に進学したら何が変わるの?」「学部で卒業するか迷う...」こんな悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、こんな悩みを解決するために大学院に進学した際のメリット・デメリットと学部との違いを解説します。
大学院とは?
そもそも大学院って何?って思われる方のために簡単に解説します。
大学院とは「ある専門分野に特化した研究を行う場所」です。
野球で例えますと、野球部に入部するのが大学への入学 そこからポジション別の練習をするのが大学院といったいイメージです。
ちなみに大学が4年間勉強するのに対して、大学院の修士課程は+2年間で博士課程は+3~5年間の時間で研究を行います。
大学院進学(院卒)のメリット・デメリット
ここからは、実際に大学院へ行った際のメリットとデメリットを解説します。
大学院進学(院卒)のメリット
大学院へ進学するメリットは大きく分けて3つあります。
1. 専門的な知識・技術が身に付く
大学院へ進学した際に学生は、ほぼ毎日(土日除く)の時間を研究に費やすので、当然のように知識や技術は学部卒よりも高くなります。
そのため、専門的な事がこなせる分企業側にとっても非常にメリットがあります。
先ほどの野球の例えにしてみても、どこでも平均的にこなせる選手よりも専門に特化した選手の方が使ってもらえます(時と場合による)。
2. 就職した際の初任給が高くなる。
厚生労働省が公表したデータによると学部卒の初任給が22.9万円であったのに対し、院卒の初任給は25.2万円でした。
やはり専門性に特化している分、院卒の方が給与も高くなるのでしょう。
ただし、こちらに関しては平均的な数字ですので業界によっては大きな差が生まれない場合も考えられます。
3. 選択肢が広がる
大学院に進学したからと言って、必ずしもその業界に特化した企業に就職する必要はありません。
なぜなら、あくまで大学院とは将来の選択肢を広げる場であって、一生の働き方を決める場所ではないからです。
野球でも投手として大成出来なかった選手が野手に転向したら、成果を出せたなんて話はよく聞きますよね?
あれと同じで、大学院も一つに固執せずに視野・選択肢を決める場所なんだと思えたら、そこまで深刻に悩む必要もありません。
院卒のデメリット
大学院進学にはメリットがある一方で当然ながらデメリットも存在します。
1. 学費が高い
これは非常にシビアな問題ですね。日本の場合は、特に海外に比べると本当に高いです。
文理や国立・私立の差にもよりますが、文科省のデータによると国公立の場合は約140万円、私立の場合は150~200万円ほどかかります。
大学院に進学する場合は、大学4年間の学費に加えて学費がかかりますので注意しておいた方が良いでしょう。
2. 就職が遅れる
大学院に進学すると、修士の場合は2年(25歳) 博士の場合は3~5年(28~30歳)ほど就職するのが遅くなります。
就職したタイミングでアラサー間近...コレは仕方ないことです。
人によっては、時間・年齢は重要な問題ですので本当によく考えた方が良いと思います。
大卒(学部卒)との比較
では、先ほどの大学院進学のメリット・デメリットの結果をもとに大卒と比較してみたいと思います。
大卒 | 院卒 | |
社会人になる年齢 | 23歳 | 25, 28~30歳 |
初任給 | 22.9万円 | 25.2万円 |
卒業までにかかる学費 | 250万円(国立) 400~500万円(私立) | +140万円(国立) +150~200万円(私立) |
メリット | 早めに社会人経験が出来る | 専門職に就ける 研究が続けられる 就職・転職の際の選択肢が広がる |
デメリット | 特化していないため、良くも悪くも平均的 | 就職の年齢がアラサー間近 学費が追加でかかる |
一概には断言出来るわけではありませんが、こういった比較になるでしょう。
特に理系の場合は、コレからの時代は特に他との差別化や特化型の人材が求められる傾向にあります。
そのため、将来の選択肢を広げたいのであれば、断然大学院進学の方が有利です。
大学院進学で迷った場合
どうしても大学院への進学は迷っているというあなたへ、そんな時にオススメなのがどっちも視野に入れておくことです。
就職活動を行いつつ、院進学のための勉強をしておいた方が圧倒的に有利です。
と言うより院に進学すると決めてる人も就活はやっておいた方が良いです。
なぜなら院でいきなり就活を始めるよりも、学部時代に経験している人の方が経験値がまったく違います。
しかも大学院は学部時代に比べると忙しさが全然違うので、合理的に短期で決める必要があります。
その理由も相まって、もし大学院への進学は迷っているという方がいるならどちらも視野に入れておくことをオススメします。
最後に
大学院に進学するか、大卒のまま就職するかは当人にとっては非常に重要な問題であると思います。
選んだ道で後悔してしまわないようにするためにも、自分は今何を学びたいのかを真剣に考えてみてほしいと思います。
どんな道であれ、選んだ場所で愚直に頑張れば成果は見えてきます。