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実験室・研究室に配属されたら知っておきたい試薬の略称10選

「○○取って〜」「○○なら〜にあるよ」んんん?今の意味不明だったぞ...

こんにちは、ヒイラギです。研究室に配属されたばかりの時って何もわからない状態で不安ですよね。そんな時に試薬の名称もよく分かっていないのに、先輩からは慣れた略称で言われ頭がこんがらがってしまう。もう訳わかんないよーと思ってしまうあなたに、今日は実験室・研究室に配属されたら知っておきたい試薬の略称10選をご紹介します。

それでは参りましょう。下記にリストを作ってみましたので、参考にしてみてください。

  1. サクエチ→酢酸エチル(CH3COOCH3
  2. クロホ→クロロホルム(CHCl3
  3. エンメチ→塩化メチレン(CH2Cl2
  4. イソプロ、ニプロ→イソプロピルアルコール、2-プロパノール
  5. メタ→メタノール(CH3OH)
  6. エタ→エタノール(CH3CH2OH)
  7. ビュリー、ブチリチ→ノルマル-ブチルリチウム(n-BuLi)
  8. ターブチ→ターシャリーブチルリチウム(t-BuLi)
  9. ボロハイ→水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4
  10. りゅうナト→芒硝、硫酸ナトリウム(Na2SO4

最初に示した6つ(酢酸エチル、クロロホルム、塩化メチレン、2-プロパノール、メタノール、エタノール)は、汎用的な有機溶媒ですので、覚えておいて損はありません。ちなみに補足程度に説明させていただくと、酢酸エチルは酸触媒と反応して加水分解される・クロロホルムと塩化メチレンは、水より比重が重いため、分液操作では水層よりも下にくる・アルコール類は、意外にも再結晶に使いやすい(これは、あくまで私の経験上の感覚)と基礎的な事かも知れませんが、これも知っていると先輩からは、よく勉強していると思われるかも知れません。

7つ目と8つ目のノルマル-ブチルリチウムとターシャリーブチルリチウムについて、研究室によって差はあれどこれも結構呼ばれている略称です。もう試薬扱っているとマジで面倒臭くなるので、どんだけ楽に呼べるかが勝負になってきて、これだけ縮められるんですね。そしてここでも細く説明として、ノルマル-ブチルリチウムはリチオ化反応(リチエーション)で使われる試薬で、有機化学を学ぶならマストで扱えるようにしたい試薬です。ただし、取り扱いには十分な注意が必要で扱う際には、必ず保護メガネをするようにしましょう。特にターシャリーブチルリチウムに至っては、死亡事故もあるくらいの危険な試薬であるため、その危険性は十分に注意するようにしてください。

9つ目の水素化ホウ素ナトリウムについて、こちらは英語でSodium borohydride(ソジウム ボロハイドライド)と言う表記がされているため、こう言った略称になります。お恥ずかしながら、私も最初は?????状態であったので、研究室に配属されたばかりの子たちが何も分からなくなるのは、当然の事です。ちなみにこちらは、還元剤として汎用的に使われる試薬ですので、必ず抑えるようにしてください。アセトンを還元したらどうなる??と最初の頃先輩に聞かれた時は、結構焦りました(笑)。イソプロピルアルコール(2-プロパノール)でしたね。

10個目の硫酸ナトリウム(Na2SO4)について、こちらは実験のworkup操作で、脱水に使われるくらい重要なモノですので、知らないとヤバイです。いまこの場で抑えておきましょう!ちなみに後のエバポレーターを使った濃縮操作で何とかなると思って、この脱水操作を疎かにするとかなり痛い目を見ることになります。

どうでしたでしょうか?以上が私が考える実験室・研究室に配属されたら知っておきたい試薬の略称10選です。所属する研究室によって差はあれど、どれも基本的な試薬ばかりですので、必ず知っておくようにしてみてください!

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