この本を一言で言うなら「幸せに仕事をするための方法」を教えてくれる本です。
あらすじ
本作の主人公である「コウジ」は、仕事にやりがいを見出すことが出来ずに無機質な毎日を送っていました。
しかし、とある人生の成功者である一人の男性「弓池」と出会うことで仕事を通して・人生で成長していくにはどうすれば良いか教わります。
そして弓池のアドバイスのもと所属している会社から独立しますが、順風満帆とはいかず...果たしてビジネスで成功するための経験を積んで幸せに働く方法を理解することが出来るのか...?
ビジネスにおいて人の成長には7段階ある
弓池と出会ったコウジは、ビジネスで成功するために人は7つの段階を踏んでいく必要があることを学びます。
- あきらめ
- 快楽
- 社会適応
- 自分軸
- バランス
- ビジョン
- ミッション
この7つです。
人がビジネスで成功するためには、必ずこの成長の段階を経由する必要があり、成長できない人はどこかの段階で止まってしまっている人です。
本書では、それを「メンタルブロック」と表現されており、過去のトラウマなどが原因で心にブレーキをかけている状態を指します。
そしてその状態から抜け出せずにいるとずっと同じ行動パターンを繰り返すようになります。
大型飲食業のチェーン店で懸命に働く営業担当の人を例にとってみましょう(Aさんとする)。
Aさんは、その会社のルールに従い日々の仕事に忙しさを感じながらもしっかりと業務をこなしていきます。
しかしAさんには、将来「自分の店舗を出して自由に働きたい」と言う目標がありましたが、多忙な日々を理由に行動できずにいました。
ここで先ほどの7つのパターンのうちAさんがどの段階にいるか考えてみましょう。
会社のルールに従って懸命に働くAさんは、社会適応がしっかり出来ている大人ですので3.社会適応に分類されます。
しかし、多忙なことを理由に自分のやりたい事が出来ていませんので、4の自分軸の段階には成長出来ていない人ということになります。
私たちの中でも心当たりがある人は多いのではないでしょうか?
時間があったら...お金があったら...などという言い訳はすべて心にブレーキをかけている状態に陥って成長を止める原因になっています。
その言い訳をずっと続けていると悪い状態から永遠に抜け出せないままです。
ここで大切なのは、自分がいまどんな状態にいるかを俯瞰して考えることです。そうすることでふとした気づきでそこから抜け出して成長し始めます。
問題解決思考とは?
弓池は、問題が起きた時に解決するためには2つの方法があると言います。それは、「責任追求思考」と「問題解決思考」と呼ばれるものです。
責任追求思考:誰が悪いのか、誰が問題を起こした犯人なのかを追求して責めるスタイル
問題解決思考:人を責めずに上手くいかなかった原因を見つめ、どうしたらその問題が解決できるかを考えるスタイル
言うまでもなく、成功に役立つのは問題解決思考の方です。例えば飲食業で次のようなケースが起こった場合はどうでしょうか?
ある店舗では、店員のサービスの質が人によって差があることから、売上がまったく伸びていませんでした。
そしてその現状を解決するための案として次の2つが出されます。
1. 店員を1から指導し直してできる限り上質のサービスを提供する。
2. 業務のマニュアル化を行い、一定の品質を保てるような仕組みを作る。
どうでしょうか?言うまでもなく成果になるのは2の方でしょう。
そもそも良いサービスなんてものは曖昧で人によって差が出るのは当たり前。
なので、そこで目を向けるべきは人ではなくルールの方です。
そのルールを一定に保てる仕組みさえ作ってしまえば、後はそれを軸にして仕事をするだけですので、
サービスの質が人によって変わるという問題を仕組みによって解決する。これが問題解決思考です。
心のマネジメントの極意
何を学ぶためにこの出来事を体験している?
常にこの質問を自身に投げかけてみてください。すべて自分が体験する物事には必ず意味があります。
私たちは、自身が体験するすべての出来事を無意識(本書では潜在意識と神性意識と表現されてます)に選択しています。
そしてどんな出来事も全ては一つであると言うことを体験するために自身が選んでいます。
つまり一見無意味や悲しく見えてしまう出来事であったとしても、全ては点と点で繋がっている。
そしてそこの部分を本当の意味で理解した時に心から納得できます。今日から始めてみてください
何を学ぶためにこの出来事を体験している?