今回は、灼熱カバディからのご紹介! いやぁ、熱くなれる漫画っていいですよね〜。本書を知らない人のためにザックリ概要を言いますとカバディというスポーツを漫画にした作品です。主人公は、中学時代にサッカーで一度も倒れなかったことから「不倒」の異名をとった宵越竜哉というスポーツの天才です。そんな彼が高校(能京高校)で挑んだのは、インド発祥のスポーツ「カバディ」。普段の何気ない数十秒の時間が、その場所では熱く凝縮された世界に変わる。熱くなりたいなら必読のスポーツ漫画です。
はい、というわけで舞台はいよいよ高校カバディの決勝リーグへ。第一試合は、元世界組6番・山田駿率いる奥武高校との対戦。序盤は、呪いから脱却できずにいたインドのMVPプレイヤー ヴィハーンを抑えて優位に立った能京高校。しかし、そこからが試練の時だった。知ってか知らずか、はたまた運命か、過去の自分と決別するように完全復活を果たしたヴィハーン。不条理とも言える攻撃で追い詰められる能京高校と宵越竜哉。しかし勝利には、残り1ピース足りない...それが山田駿の熱意。もう昔のようには出来ない・自分の実力を知っていけばいくほど、非常な現実を目の当たりにした彼の手には、言い訳とも言えるほどの多くの諦めの言葉が書かれていました。それでもなお諦めないチームメイトを目にした彼は、たった一人自分だけが置いてけぼりにされていることに気づく。
自分が天才じゃないと自覚したあの日から歩み始めた現実の道。やがてその道も終わりを告げる。彼自身も気づかないうちに燃えている心が躍動した瞬間からそれに応えるように思考と身体が動き出す。
「まだいける」なんて...希望を見せるなよ...ヴィハーン...認めてくれるなよ...宵越...!期待するなよ...!!!みんな...俺.....燃えるなよ。「...地獄きか......」
わずかな微笑みと共に力を覚醒させた山田駿。もう諦めていた現実を見てしまった。しかし、それでも一瞬の喜びのために一生苦しみ続ける道を選んだ彼。今度こそ選んだ道は間違いではなかったと証明できるその日まで苦しみ続ける。
と、いやぁさすが武蔵野先生ですね!一コマ一コマが熱い!熱すぎる! 誰もが諦めてしまうような道を、自分を騙して進んでしまう現実を変えてまで苦しみ続ける道を選んだ心情描写をここまで描けるのは半端ないですよね!今後も灼熱カバディの展開に期待したいと思います。